GLP-1とは食事をすると小腸から分泌されるホルモンの１つです。GLP-1にはインスリンの分泌を促す働きがあります。
血糖値のコントロールと食欲を抑制する効果があることこから、別名痩せるホルモンと呼ばれます。
血糖値が高い時のみインスリンの分泌を促すので、血糖値が低くなると下がりすぎないように調節してくれる作用ももっています。

主な作用

1. 血糖依存性のインスリン分泌作用（血糖値が上昇したら血糖値を下げる作用）
2. 視床下部（満腹中枢）に作用し食欲を下げる作用
3. 胃の動きを抑制し食べ過ぎを防止する作用

・サクセンダ
サクセンダとは、肥満治療のために食事療法および運動療法の補助剤として(米国食品医薬局)FDA(米国食品医薬局)、EMA(欧州医薬品庁)の承認を受けたGLP-1というホルモンの注射製剤です。 サクセンダは血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌を血糖値に応じて促進させ、同時に血糖値をあげるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制する効果があります。毎日の投与が必要な注射薬です。

・マンジャロ
マンジャロは、インクレチンという消化管ホルモンであるGIPおよびGLP-1の受容体双方に対するアゴニストで、GIP/GLP-1受容体作動薬という新しい種類の注射薬です。マンジャロは既存のGLP-1受容体作動薬（リベルサス、オゼンピック、ビクトーザ、サクセンダ等）よりも強力なHbA1c改善作用・体重減少作用を有します。2型糖尿病の治療薬として承認されており、持続性があり週１回投与の注射薬です。

・ダイエットが長続きしない
・食欲を抑えられない
・運動せずに体重を落としたい
・食事制限のストレスなく痩せたい

・サクセンダ
① BMI 値 22 以上である。
② 体脂肪率：女性≧25％、男性≧20％（但し、いずれも BMI＜18.5 は除く）
③ 他の糖尿病薬を使用してない。
④ 他の食欲低下を引き起こす薬を服用してない。
⑤ 本剤不使用時の食事量が十分に摂れている。
上記①②いずれかを満たし、且つ③～⑤の全てを満たす方のみ販売が可能となります。

・マンジャロ
①BMI値22以上である。
➁体脂肪率：女性≧25％、男性≧20％（但し、いずれもBMI＜20は除く）
③他の糖尿病薬を使用してない。
④他の食欲低下を引き起こす薬を服用してない。
⑤本剤不使用時の食事量が十分に摂れている。
上記①②いずれかを満たし、且つ③～⑤の全てを満たす方のみ販売が可能となります。

・サクセンダ
約3割に悪心、便秘、下痢などの消化器症状出現の可能性があります。
他ごくまれに急性胆石症、急性膵炎などの可能性あり。

・マンジャロ
嘔気、食欲不振、便秘、下痢、倦怠感など。
自己注射による内出血、痛み、赤み、熱感、硬結など。
重大な副作用として低血糖、膵炎、腸閉塞など。
低血糖症状が出た場合は速やかに糖分を摂取してください。

Q.サクセンダを使用すれば運動や食事制限は必要ありませんか？

A.サクセンダを使用していれば食欲が低下していくため、特別な努力をせずに体重が減少する可能性がありますが、使用を中止すると徐々に元の体重に戻っていきます。サクセンダ使用中に痩せやすい環境、生活習慣を身に着けることを推奨しています。

Q.サクセンダはいつ使用すると効果的ですか？

A.サクセンダは１日１回、おおよそ同じ時刻に注射をすれば効果は変わりません。

Q.マンジャロはいつから効果を感じられますか？

A.投与開始後数週間で食欲の減少や満腹感の増加を感じ始める方が多いです。

Q.マンジャロの投与を忘れてしまった場合はどうすればいいですか？

A.投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が2日間（48時間）以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与してください）。次回投与までの期間が2日間（48時間）未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与してください。

。

【サクセンダの治療ができない方】
・甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症の既往及び家族歴がある方。
・GLP-1受容体作動薬のアレルギー
・1型糖尿病
・うつ病などの精神疾患をお持ちの方

【マンジャロ 治療が出来ない方】
・20歳未満の方、70 歳以上の方
・妊娠中、授乳中、妊娠の可能性がある方、産後3ヵ月以内の方
・糖尿病のある方
・甲状腺疾患、膵臓疾患、腸閉塞、膵炎、腎機能障害、肝機能障害、胆嚢の疾患のある方
・摂食障害(過食症・拒食症)、うつ病の方
・BMI 22未満の方
・激しい運動やアルコール過飲、栄養不良など低血糖をおこす恐れがある方
・抗血小板薬・抗凝固薬を服用中の方
・ピル内服中の方（ピルの効果が減弱する可能性あり）